日本に留学している留学生は、どれほど日本で就職しているのだろうか。
「外国人留学生の卒業後進路選択」にて、日本政府が外国人留学生の就職率50%を目標として施策を展開していることを触れた。
では、実際に、何名の留学生が、”留学ビザ”から”就労ビザ“に切り替えているのだろうか。
出入国在留管理庁のデータによると、令和2年において”就労ビザ”に切り替えた留学生は29,689名いる。
※細かく言うと、既卒未内定者は”特定活動ビザ”から”就労ビザ”への切り替えとなり、このケースも含まれている。
学位ごとの内訳は次の通りである。
【大学卒業】11,392名(38.4%)
【専門学校卒業】10,394名(35.0%)
【大学院卒業】6,265名(21.1%)
また、国・地域別に見ると、アジア諸国で全体の95.5%を占めており、人数が多いのは次の通りである。
【中国】10,933名
【ベトナム】6,582名
【ネパール】3,552名
【韓国】1,376名
【スリランカ】1,145名
およそ在日留学生数の多い順番に近い。
スリランカのみ、インドネシアに代わって上位になっている。
欧米は?
日本企業の中には海外進出をしている欧米に詳しい人材を採用したい要望をいただくこともあるが、
欧米出身で留学生から就労ビザに切り替える外国人は稀である。
多くの欧米出身者は、交換留学で来日しており、卒業する頃には母国に戻っている。
ちなみに、英語母語者に関しては、JETプログラム等を活用して、ALTや行政の通訳担当として来日することが多い。
そして、就職先の業種は「卸売業・小売業」が7,539名(18.2%)で最も多くなっている。
それゆえ、直近2年間はコロナの影響を受けた同業界での外国人材需要が減り、文系留学生にとっては就職難の時代となった。
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