日本で学ぶ外国人留学生は、2021年5月時点で242,444人います。
コロナ以前2019年時点では312,214人いたので、この2年間で22.3%も減少しています。
日本政府は、2008年に「留学生30万人計画」を打ち出し、2020年までの達成を目指し、ようやく30万人を超えたところでの大幅減少は非常に残念です。
ただし、直近の増加において、大学及び大学院ではなく、日本語学校及び専門学校の留学生が大幅に増加傾向にあったことは、気になるところではあります。
2021年5月時点における、日本で学ぶ外国人留学生の内訳については、下記の通りです。
<学位別、外国人留学生が在籍する教育機関>
【大学院】52,759人(21.8%)
【学部・短期大学・高等専門学校】76,499人(31.6%)
【専修学校(専門課程) 】70,268人(29.0%)
【準備教育機関】2,351人(1.0%)
※日本の大学入学の要件に満たない進学準備中の留学生
【日本語教育機関】40,567人(16.7%)
留学生のおよそ半数が日本の大学及び大学院のいずれかに在籍しています。
一方で、専門学校や日本語学校に在籍する留学生の中には、母国の大学を卒業している人材も含まれます。
<出身国(地域)別、外国人留学生数>
[1]中国:114,255人(47.1%)
[2]ベトナム:49,469人(20.4%)
[3]ネパール:18,825人(7.8%)
[4]韓国:14,247人(5.9%)
[5]インドネシア:5,792人(2.4%)
[6]台湾:4,887人(2.0%)
[7]スリランカ:3,762人(1.6%)
[8]ミャンマー:3,496人(1.4%)
[9]バングラデシュ:3,095人(1.3%)
[10]モンゴル2,619人(1.1%)
中国が圧倒的に多いことに変化はないが、ベトナムやネパールなど、東南アジアや南西アジア地域の留学生が増加傾向にある。これに対して、韓国からの留学生は実は減少傾向にある。
<在住地域別、外国人留学生数>
[1]東京:85,191(35.1%)
[2]大阪:21,783(9.0%)
[3]福岡:16,537(6.8%)
[4]京都:13,638(5.6%)
[5]兵庫:10,756(4.4%)
留学生の多くは、大学が集まる東京に集中していることがわかります。一方で、関西3都市は、いずれも留学生を受け入れる教育機関が多数あることがわかります。関東に比べると、外国人留学生の在住エリアは分散される傾向があります。
このようなデータから、「日本にいる外国人は、どこから来ているのか」でみた永住者とは異なる層が留学生には存在することがわかる。また、「世界中にいる日本語学習者(外国人)」で触れた海外で日本語学習をする人数とも少し異なる傾向があることがうかがえる。
では、このような留学生は教育機関を卒業すると、それぞれどうしているのだろうか。
進学?就職?帰国?
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